皆さん、AI活用は進んでいますか?
皆さん、こんにちは。
今回は昨年からより身近になったAIについて書いてみたいと思います。
だいぶ前からAIによるシンギュラリティ(特異点)が2045年に起きると言われてきていましたが、2022年の11月30日に『ChatGPT』が公開されて以降、AIは私たちにとって、より身近な存在になりました。
ここで言うシンギュラリティとはAIの知性が人間の知性を凌駕するという意味ですが、ChatGPT等の出現により、シンギュラリティの時期が大幅に早まったという見解もあるようです。
2023年に入ってからはMicrosoftの『Bing AI Chat』、Googleの『Bard』も一般公開され、日本国内においても使用出来るようになりました。
※但し現時点においてBardは日本語に対応しておらず、日本国内で使用するには英語での使用が必須です。
非常に便利なツールで、私自身もこれらを組み合わせて日々仕事やプライベートでフル活用し、多大な恩恵を受けています。
例えば、メールやブログの下書きやTwitterのツイート案作成、Excelの関数やマクロ作成、画像生成、文章の翻訳や要約、また思考を深堀りしたい時などに役立てています。
もっとプログラミング等に関する知見があれば、勤務シフトの自動作成、本格的なチャットボットの開発、請求や給料の自動計算など、数え上げればキリがないレベルで自動化を図っていけることでしょう。
それではまだこれらのAIを活用していない人の為に、簡単な例を挙げたいと思います。
まず始めに『ChatGPT(3.5つまり無料版)』、『Bing AI Chat』、『Bard』それぞれに、
【日本の警備業界が抱える問題点と課題について】聞いてみます。
◎ChatGPTの回答
日本の警備業界が抱える問題点と課題について、以下のように述べることができます。
日本の警備業界が抱える問題点と課題には以下のようなものがあります:
労働環境の改善:警備業界では長時間労働や夜勤、休日出勤などの過重労働が問題となっています。労働時間の見直しや休日制度の充実、労働条件の改善が求められています。
人材不足と質の低下:警備業界では人材不足が深刻な課題となっています。適切な人材の確保や育成が求められています。また、人材不足により一部の業者では経験や能力の低い警備員が配置されるケースもあり、警備の質の低下が懸念されています。
技術の進化への対応:セキュリティ技術の進化により、警備業界でも新たな技術の導入や情報管理の強化が求められています。しかし、既存の業者や警備員のスキルや知識のアップデートには限界があり、技術の追いつきにくさが課題となっています。
価格競争と利益率の低下:警備業界では価格競争が激しくなっており、サービス提供の価格を下げざるを得ない状況が続いています。これにより業界全体の利益率が低下しており、企業の経営に影響を及ぼしています。
犯罪への対応:犯罪の手口や脅威も変化しており、それに対応するためには情報収集や予防策の強化が必要です。警備業界では、より高度なセキュリティ対策や犯罪予防の取り組みが求められています。
法令の遵守と倫理意識の向上:警備業界では、法令の遵守や倫理意識の向上が求められています。適切なライセンスの取得や教育・訓練の充実、業界全体の監視体制の整備が必要です。
これらの問題点や課題に対処するため、以下のような取り組みや改善策が考えられます:
労働環境の改善に向けて、労働時間の適正化や休暇制度の充実化を図ると共に、働き方改革を推進します。働く人の負担を軽減し、健康な労働環境を整えることが重要です。
人材確保と質の向上のために、警備員の待遇や福利厚生の改善を行います。また、教育・訓練の充実やキャリアパスの整備を通じて、警備員の能力向上と専門性の確保を図ります。
技術の進化に対応するため、新たなセキュリティ技術の導入や情報管理の強化を行います。業界全体で情報共有や技術の普及を促進し、最新の対策手法を取り入れることが必要です。
価格競争と利益率の低下への対策として、付加価値の高いサービスの提供や効率化・省力化の取り組みを行います。業界全体で価格設定の見直しや収益構造の改善を図り、持続可能な経営を目指します。
犯罪への対応には、情報収集や分析能力の強化、予防策の充実が重要です。警備業界は警察や関係機関との連携を強化し、犯罪の予知・防止に積極的に取り組みます。
法令遵守と倫理意識の向上を図るため、業界全体でコンプライアンス教育や監督体制の強化を行います。透明性と信頼性の高い業界づくりに取り組み、公正なビジネス環境を確保します。
これらの取り組みにより、日本の警備業界はより安定した発展を遂げ、社会の安全と安心を確保する役割を果たしていくことが期待されます。
~私の感想~
無難で優等生的な回答だと思います。
ただし価格競争については、どちらかというと上昇傾向にあると思いますが、どうでしょうか?
因みにChatGPTは無料でも使えますが、月額20ドル(約2,700円)で、より進化したChatGPT4を使用することが出来ます。
~ChatGPTのメリット~
・同一テーマで会話を延々と続けていける為、思考を深堀り出来る。
・殆どタブーなく、答えてれる。(質問や回答の許容値が広い)
・同時に別テーマのチャットを展開することができる。『Bing AI Chat』、『Bard』はこれが出来ません。
~ChatGPT(無料版)のデメリット~
・システムの安定性が悪いのか回答が遅かったり、チャットのログが消える現象が起こることもある。
・日本語が拙いと感じることも少なくない。
・保有データが古い。2021年9月頃のデータまでしか搭載されていない。なお『Bing AI Chat』、『Bard』はネットを巡回して、最新データを参照して回答しています。
但し、これについては使い勝手が良いとまでは言えませんが、外部の拡張機能『WebChatGPT』等を用いて解消出来ます。
◎Bing AI Chatの回答
– 警備員の高齢化
警備員の数は増加していますが、50歳以上の警備員が60%を超えており、若い人材の確保が難しいです。高齢化に伴う体力や技能の低下も懸念されます。
– 慢性的な人材不足
警備業はセカンドキャリアとして選ばれることが多く、新卒や中途採用の人材は少ないです。また、労働環境の悪さや賃金の低さなどが原因で、離職率も高いです。
– 教育時間が足りない
警備業は法律や技術などを学ぶ必要がありますが、研修期間は短く、現場でのOJTに頼ることが多いです。教育体制やカリキュラムの充実が求められます。
–労務管理が複雑
警備業はシフト制であり、勤務時間や休日などが不規則です。また、現場によっては長時間労働や過重労働も発生します。労働基準法や健康管理などに配慮した労務管理が必要です。
これらの問題点と課題を解決するためには、以下のような取り組みが考えられます。
– 若い人材の採用や育成
警備業の魅力や社会貢献性をアピールし、新卒や中途採用の人材を増やすことが重要です。また、キャリアパスや資格取得支援などを通じて、スキルアップやキャリアアップを促すことも必要です。
– 労働環境の改善
賃金や福利厚生の向上はもちろん、勤務時間や休日などの柔軟な対応も求められます。また、コミュニケーションやフィードバックなどを通じて、従業員のモチベーションや満足度を高めることも大切です。
– 教育体制やカリキュラムの充実
警備業に必要な法律や技術などをしっかりと学べる研修プログラムを作成し、定期的に実施することが望ましいです。また、現場でのOJTも効果的に行うためには、指導者の育成や評価制度なども整備することが必要です。
– 労務管理システムの導入
シフト管理や勤怠管理などの労務管理を効率化するためには、クラウドやAIなどの最新技術を活用した労務管理システムの導入が有効です。これにより、人手不足や過重労働などのリスクを低減し、従業員の健康や安全を守ることができます。
以上が、日本の警備業界が抱える問題点と課題についての詳細な説明です。警備業界は今後も社会的なニーズが高まる分野ですので、これらの課題に積極的に取り組むことが重要です。
~私の感想~
警備員の高齢化問題については具体的な数値の記載もあり、説得力があります。
人材不足やそれに対する対応までしっかり記載されており、素晴らしい回答だと思います。
日本語としての表現も違和感が全くなく、滑らかで良いと思います。
~Bing AI Chatのメリット~
・日本語が滑らかで違和感がなく、より会話として成立する。これは有料版のChatGPTで採用されているGPT-4というシステムが採用されているからです。
・Microsoftの検索エンジン『Edge』による検索結果を引用しながら回答を生成するので、最新の情報にもアクセス出来る。
・厳密に言うとbing内の『Image creator』というサービスになるが、テキストからAIによる画像の自動生成が出来る。こういったサービスは他にもあるが、画像の品質が他社サービスより遥かに良質であると感じます。(但し、これは英語でのテキスト入力のみで、日本語対応はされていない。)
~Bing AI Chatのデメリット~
・1つの事柄に関して最大20回までのチャットしか出来ないので、ChatGPTのように延々と1つの事柄を深堀していくには不向き。
・AIが優等生過ぎる。少しでも問題のある質問と認識されると、その回答を拒否され途中でチャットを打ち切られてしまう。
◎Bardの回答
もちろん。 日本の警備会社が直面している問題と課題の一部を以下に示します。
・警備会社に対する明確な法的枠組みの欠如
日本には、警備会社の活動を管理する包括的な法的枠組みがありません。 これにより、セキュリティ会社が効果的に運用し、クライアントを保護することが難しくなっています。
・ライセンスを受けていないセキュリティプロバイダーとの競合。
日本では多数のライセンスを受けていないセキュリティプロバイダーが運営されています。 これらのプロバイダーは、認可されたセキュリティ会社の価格を引き下げることが多く、後者が競争するのを難しくしています。
・有資格警備員の不足
日本では有資格警備員が不足しています。 これは、比較的低い賃金や仕事の厳しい性質など、多くの要因によるものです。
・サイバー犯罪の台頭
サイバー犯罪は日本で増加しています。 これは、クライアントをこれらの脅威から保護する任務を負っているセキュリティ企業にとって大きな課題です。
・変化するセキュリティ脅威に適応する必要性
セキュリティ環境は常に変化しており、セキュリティ企業はクライアントを効果的に保護するために、これらの変化に適応できる必要があります。
これらは、日本の警備会社が直面する問題や課題のほんの一部です。 これらの課題は、セキュリティ企業が効果的に運用し、クライアントを保護することを困難にする可能性があります。 ただし、セキュリティ会社は、これらの課題に対処し、クライアントに可能な限り最高のセキュリティ サービスを提供するために取り組んでいます。
~私の感想~
まだ現時点では日本語に対応していないので仕方ないとは思いますが、回答精度が低いですね、首を傾げたくなる内容です。但し、今回は日本の警備会社が抱える問題点と課題についてというマニアックな質問なので、こんなものでしょうか?
~Bardのメリット~
・常に回答を3パターン用意してくれます。
・Googleの検索結果を反映してくれるので、最新の話題にも対応してくれます。
~Bardのデメリット~
・日本語に対応していない。
・数的思考に劣る(ような気がする)
【それぞれのAIに自身の特徴を述べて貰いました】
◎ChatGPTは、OpenAIが開発した自然言語処理のための大規模な言語モデルです。ChatGPTは、トレーニングデータとして数十億の単語を含む巨大なデータセットを使用しており、質問応答、文章生成、文章要約など、様々な自然言語処理のタスクを実行することができます。
ChatGPTは、特に文章生成の分野で高い性能を発揮し、大量の文章から自然な文章を生成することができます。ChatGPTは、複数の言語に対応しており、英語、日本語、中国語、スペイン語、ドイツ語など、様々な言語での応用が可能です。
また、ChatGPTは、オープンソースのライブラリであり、自然言語処理の研究者や開発者が利用しやすいように設計されています。ChatGPTを使用することで、自然言語処理の開発や研究において、高度な性能を持つ言語モデルを利用することができます。
◎Bing AIとは、Bingの検索エンジンにAIを搭載したものです。Bing AIの特徴は、以下のようなものがあります。
– より優れた検索: Bing AIは、スポーツの試合のスコア、株価、天気などのシンプルな検索に対して、より関連性の高い検索結果を提供し、必要に応じてより包括的な回答を表示するためのサイドバーを新たに備えています。
– 完全な回答: Bing AIは、ウェブ上の検索結果を検証し、ユーザーが探している答えを見つけてまとめてくれます。例えば、「日本で最も高い山は?」と検索すると、「日本で最も高い山は富士山です。標高は3776メートルです。」という回答が表示されます。
– 新しいチャット体験: Bing AIでは新たな対話型チャットを提供します。ユーザーは、Bing AIと自然な会話をすることができます。例えば、「今日の天気は?」と聞くと、「今日の東京の天気は晴れです。最高気温は23度、最低気温は14度です。」という回答が返ってきます。
– コンテンツ生成機能: Bing AIは、ユーザーが作成したいコンテンツに応じて、AIが自動的に文章や画像を生成することができます。例えば、「犬についての詩を作って」と言うと、「犬は人間の親友だ\n忠実で優しくて賢い\n犬と一緒に過ごす時間は幸せだ\n犬に感謝して抱きしめよう」という詩が生成されます。
Bing AIに興味を持っていただきありがとうございます。Bing AIを使ってみたいですか?
◎Google Bard は、Google AI によって開発された大規模言語モデル (LLM) チャットボットです。 テキストとコードの膨大なデータセットでトレーニングされており、テキストを生成し、言語を翻訳し、さまざまな種類のクリエイティブ コンテンツを作成し、有益な方法で質問に答えることができます。
Google Bard の機能の一部を次に示します。
・テキストを生成できます
Bard は、創造的な文章、コード、スクリプト、音楽作品、電子メール、手紙など、さまざまなスタイルのテキストを生成できます。
・言語を翻訳できます
Bard は 200 以上の言語を翻訳できます。
・あなたの質問に答えることができます
Bard は、質問がオープンエンド、挑戦的、または奇妙であっても、有益な方法であなたの質問に答えることができます。
・創造性がある
Bard は、詩、コード、台本、音楽作品、電子メール、手紙などの創造的なテキスト形式を生成できます。
・有益
Bard は、歴史から科学、現在の出来事まで、さまざまなトピックに関する情報を提供できます。
・Bard は、メールの作成、ドキュメントの翻訳、クリエイティブ コンテンツの作成など、さまざまなタスクをお手伝いします。
Google Bard はまだ開発中ですが、多くの種類のタスクを実行することを学習しています。 それはまだ学習中であり、時間の経過とともに改善され続けます。
【おまけ】
私が自作した算数の問題を出題して、各AIに解かせてみました。
~問題~
Aさん、Bさん、Cさん、Dさんの4人がテストを受けました。
Dさんは残念ながら14点と低い点数でした。
BさんとCさんは同じ点数でした。
Aさんは素晴らしい点数で、BさんとCさんの点数よりも、27点高い点数でした。
なお4人の平均点数は65点でした。
このとき、BさんとCさんの点数は何点だったでしょうか?
◎bingの解答
こんにちは、Bingです。😊
数学の文章題を解くのにお手伝いできます。
文章題を数式に変換して、計算する方法があります。
また、OpenAIという会社が数学の文章題を解くシステムを開発しています。
このシステムは、小学生の数学の問題を約55%の正答率で解くことができます。
あなたの問題は、次のように数式に変換できます。
Aさんの点数をxとすると、
x + (x – 27) + (x – 27) + 14 = 65 × 4
この方程式を解くと、
x = 85
BさんとCさんの点数は、
x – 27 = 85 – 27 = 58
です。答えは58点です。
◎ChatGPTの解答
BさんとCさんの点数は、それぞれ何点だったのかを求めるために、以下の手順で解を求めます。
平均点数は65点であり、4人の合計点数は4 × 65 = 260点です。
Dさんの点数は14点であるため、他の3人の点数の合計は260 – 14 = 246点です。
Aさんの点数は、BさんとCさんの点数よりも27点高いため、Aさんの点数は BさんとCさんの点数 + 27 となります。
BさんとCさんの点数をそれぞれx点とすると、Aさんの点数は x + 27 点です。
BさんとCさんの点数の合計は Bさんの点数 + Cさんの点数 = 2x 点です。
以上の情報を元に方程式を立てて解を求めます。
(Bさんの点数 + Cさんの点数) + Dさんの点数 + (BさんとCさんの点数 + 27) = 246
2x + 14 + (2x + 27) = 246
4x + 41 = 246
4x = 205
x = 51.25
したがって、BさんとCさんの点数はお互いに同じであるため、51.25点となります(小数点以下は切り捨て)。
したがって、BさんとCさんの点数は、それぞれ51点となります。
◎Bardの解答
A、B、C、D の合計点は 65 * 4 = 260 です。
A と D の合計点は 14 + A = 65 です。
BとCの合計点はA – 27 = 65 – 27 = 38
B と C のスコアは 38 / 2 = 19
だから答えは19
※詳細は割愛しますが、3つのAIともに不正解でした。
ChatGPTとBingは考え方は間違っておらず、ケアレスミスでした。
Bardは残念ながら中間点も与えられない解答でした。
この様にAIには出来ることもあれば、出来ないこともあります。
人間がそうである様に、完璧なAIもこの世に存在しません。
それらの特性を理解した上で今後AIが更なる発展を遂げることに期待しつつ、有効に活用していきたいものですね。