良い警備会社の選び方(求職者編)

皆さん、こんにちは!
皆さんは警備業界にどの様なイメージを持っていますか?
正直、多くの方は工事現場や駐車場に立っている中高年のおじさん、大きな施設内で制服を着て歩いている人程度のイメージしかないと思います。

実際に今現在、警備業界に身を置いている私でさえ、この業界に入る以前はその程度のイメージしか持っていませんでした。
例えばGAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)や国内の主要自動車メーカーの名前を知らない人はほぼいないと思いますが、それでは警備会社の名前を挙げてみてと言ったらどうでしょう?
警備業界と関わりの無い人であればセコムさん、アルソック(綜合警備保障)さんくらいしか思い浮かばないのではないかと思います。

さてそれではなぜ、多くの人々(就活生や求職者の皆さん)にとってあまり馴染みの無い業界かというと
①業界がBtoB且つ、無形商材(サービス)を扱う業界である。

②圧倒的に零細中小規模の会社で成り立っている業界である。

③就労人口に占める高齢者率が高い。

④給料や福利厚生面が魅力的ではない。

正直、こういった点が挙げられると思っています。


『それじゃあ、やっぱり魅力がないよね・・・』
という声が聞こえてきそうですが、そうではありません。
まだまだ可能性がある業界なのです。
実際問題として、多くの業種において衰退が顕著であったり、また今後衰退が予測される業種も多い中で、警備業界は売上高ベースで横這い(若干の微増)を維持しております。

またアナログなイメージの強い業界でもありますが、現在業界大手の会社を中心にAI化(ロボット化)の動きが活発になってきています。
今後は理系の学生さんにとっても選択肢の1つと成り得るのではないかと思います。
さて、これから私の考える警備業界で働くメリットをお伝えします。


①業界の歴史としては長いが、まだまだ成熟しておらず色々なチャレンジができる。
②就労人口に対して若手が少ないので、競争も他業界と比べて小さい。
就職した企業内での幹部や、早い時点での独立を目指せる。
③中小規模の警備会社を選ぶ場合は、自分自身と共に会社を成長させていけるという遣り甲斐。
といった点が挙げられると思います。

また当たり前ではありますが、警備業界は社会の安全と秩序を守る重要な役割を担っています。
各種工事時にその周辺を往来する人々や工事作業若しくはそれに付随する作業を行う方々の安全を守る交通誘導。
混み合う駐車場内や、そこに出入りするお客様や近隣住民の方の安全を守る駐車場警備。
混み合う各種イベント会場等において雑踏事故を予防する雑踏警備。
オフィスビルや工場、商業施設、レジャー施設等の大型施設における常駐や巡回で安全を守る施設警備など。

 

皆さんが思っている以上に、警備業界では世の中の安心・安全の為に、警備員が働いています。
現在その数は約10,400社、59万人(警察官と自衛官を足した人数よりも多いです)にも及び、業界規模は3兆5,000億円という大きな規模に達しています。
そしてこれは酒類業界、お菓子業界とほぼ同規模、それなりに規模のある産業と言えるのではないでしょうか。

非常に前置きが長くなりましたが、今日は警備業界での就業や転職を希望する皆さんに向けて、『良い警備会社』の見極め方と選び方について、お伝えしたいと思います。
警備業界を希望する求職者の皆さんには以下のようなポイントを考慮して、素晴らしい警備会社を選ぶことをお勧めします。

 

【1】ミッションやビジョンがしっかりしているか?
ミッションとビジョンは会社の存在意義と将来の目標を明確に示すものです。
これにより従業員は会社の目的を理解し、意欲的に仕事に取り組むことができます。
またミッションとビジョンは、会社の外部に対しても会社のアピールポイントとなります。
例えば警備会社のミッションとビジョンには、次のようなものが考えられます。

・人々の安全を守る
・安心・安全な社会の実現に貢献する
・世界一の警備会社になる

ミッションとビジョンは会社の経営方針や戦略を策定する際にも重要な指針となります。
ミッションとビジョンを明確にすることで経営陣は会社の方向性を定め、従業員は会社の目標に向かって一致団結して取り組むことができます。
警備会社は社会の安全を守るために重要な役割を担っています。
ミッションとビジョンを明確にすることで警備会社はより良い社会の実現に貢献することができます。

【2】警備員の教育と研修制度が充実しているか?
警備員は様々な関係法令やマナー、警備技術などの知識とスキルを身につける必要があります。
新任教育や現任教育といった法定教育のみに留まらず、社内研修や外部研修が充実している会社はお客様や地域の安全の為に警備員の資質向上、コンプライアンスの維持に力を入れている証拠であり、信頼できる警備会社と言えます。

 

【3】警備員の待遇と福利厚生が良いか?
警備員は危険やストレスにさらされることも多い職業です。
待遇と福利厚生が良い会社は警備員の安全や健康、モチベーションに配慮しており、働きやすい会社です。
例えば当たり前のことですが社会保険を完備していて、要件を満たす社員は全員加入出来る。
年間休日が世間並みにあり、また有給も取得し易い環境である。
ストレスチェックなど、メンタルヘルス対策にも力を入れており、相談窓口などを設けている。
経営陣が女性が働き易い職場作りを意識しており、しっかりそのアクションを起こしている。
また積極的に従業員の声を吸い上げ、必要に応じて待遇や職場環境を見直している。

 

【4】警備業務の幅が広いか?
警備業務は交通誘導や施設・イベント等の警備だけではありません。
・航空保安検査等を行う空港保安警備業務
・普段はセンサーや監視カメラを設置し遠隔で対象施設を守り、異常があった際にかけつける機械警備業務
・現金や貴重品を運ぶ貴重品運搬警備業務
・危険物等を運搬する核燃料物質等危険物運搬警備業務
・一般的にボディガードと呼ばれる身辺警備など

一言で警備と言っても様々な分野があります。
一般的には警備業務の幅が広い会社は警備員のキャリアパスやスキルアップに有利であり、遣り甲斐のある会社と言えます。

以上のように、素晴らしい警備会社を選ぶためには、教育と研修制度、待遇と福利厚生、警備業務の幅などのポイントをチェックすることが大切です。
各警備会社のホームページやインターネット上の情報などを参考に、あなた自身の希望や目標に合った会社を見つけてください。
繰り返しになりますが、警備業界は社会の安全と秩序を守る重要な役割を担っています。
『良い警備会社』に入り自分自身のベストを尽くせば、あなたにとって素晴らしい仕事となることでしょう。
一緒に素晴らしい業界を作り上げていきましょう!